2 葉の模様(柄)での見方
風蘭の葉は,普通葉全体が緑色であって,模様は全然見かけることができません。しかし,その中にまれに模様がある葉もあります。この模様を「斑(ふ)」といって,その入り方によって次のように呼んでいます。
まず,葉の周囲の部分に黄色や白色が出ているものを「覆輪」,葉の周囲に緑を残して,中央に黄色や白色等の色が出ている葉を「中斑(なかふ)」,葉に幾筋かの色が走っている葉を「縞」,葉の一部に不規則な色が虎の模様に見えるものを「虎斑(とらふ)」等が代表的な柄でありますが,それ以外に珍しい柄としては,葉に逆光線を当てると葉のあちこちに星のように透明な部分を持った葉の「透かし星(すかしぼし)」や緑の部分に黄が切り込み,黄の部分に緑が切り込んだように見え,両色が入り乱れた葉の「切り込み」や葉の中央部分に細い1条の変色した筋が走っている「中通し(なかどうし)」等があります。
このような斑以外にも、葉の表や裏に墨を流したような黒い線が出ているものなどを「墨」と呼んでいます。
そこで,これらの柄は長年かかって出来上がったものが多く,選別するときからハッキリしたものは皆無に近いと思っています。したがって,出来上がった柄の良いものを楽しむか,また,現在はまだ出来上がってはいないが柄の進みそうなものを楽しむか,それとも,今は柄は葉に出ていないが,出そうなものを(可能性)見つけて夢を楽しむかであります。
以下に葉の模様(柄)の代表的な写真を載せておきます。
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