根の鑑賞の仕方
蘭科植物で根を鑑賞する植物としては,風蘭だけだと思います。大きい根と小さい根もありますし,長く成長する性質の種類や短い性質の種類もありますが,やはり,成長時期の根先の色は鑑賞の価値があります。春の成長時期におきましては,根の勢いは力強いものがあり,空気中に伸びる根の色の鑑賞ができます。
また,長年風蘭の栽培をしていると、どうも根の色は葉の色素や花の色素に関係がありそうだと思え,最近根の鑑賞が楽しさを増してきています。
さて,普通の風蘭の根の色は茶色が主でありますが,その茶色にも濃い色や薄い色のものがあり、たまに,これ以外の青色・赤色のものがあります。
その中でもルビー色の根の美しさは格別であります。宝石の輝きのごとく輝くこの根の素晴らしさは,言葉では表せません。そのうえ,ルビー色の素晴らしさは,ルビー色の品種であるヒグマ・白牡丹・金牡丹を見ると分かるように,貴重品ばかりでして,この他にルビー根をしている品種は主に,これらの品種からの変化した品種ばかりであります。
したがって,汚れのないルビー根を選別する価値はあり,風蘭で夢をみる楽しみのひとつでもあります。
ところで,よく,ルビー根と言っている根の色を見ると,紫紅色の根(白鳳・白雲閣等)であったりします。また,日陰の茶色の根先が薄い紫紅色に見えるものなどがあり,本当のルビー根にはなかなか出会うことができません。
以下に、根の色の違いを代表的な風蘭の写真を使って載せておきますので、参考にしてみて下さい。
|